合同会社設立の必要書類はどこでダウンロードする?法務局の様式・個人向けの記載例・テンプレートの使い分け

合同会社設立の必要書類は、法務局の「申請書様式」ページでダウンロードできる
合同会社設立の必要書類の雛形を公式に配っているのは、法務局のウェブサイトにある「商業・法人登記の申請書様式」というページです。冒頭には、様式をダウンロードし、必要事項を記入したうえで使えると案内されています。株式会社や一般社団法人の様式も同じページに並んでいるため、まず「持分会社」の見出しを探し、その中の「合同会社設立登記申請書」の行を見てください。
2026年10月17日に確認した時点で、この行に置かれていたのは、申請書と添付書面の例をまとめた記載例(PDF)、申請書の様式(Word版とPDF版)、旧氏の記録を同時に申し出る場合の記載例と様式、英語版の記載例と様式でした。行には「R8.8.14更新」という表示があります。会社の印鑑を届け出る印鑑届書は、同じページの別の行に、記載例(PDF)と様式(PDF・Excel)が用意されています。
どれから落とすか迷ったら、「最初にこちらをご覧ください」と添えられた記載例のPDFが先です。Wordの様式は申請書の枠だけで、何をどこに書くかは記載例を見ないと分かりません。ダウンロードしたファイルは、更新表示の日付をファイル名に付けて保存しておくと、新しい版が出たときに見比べやすくなります。
なお、印鑑証明書のように市区町村が発行する書類には、そもそも雛形がありません。合同会社の必要書類を「自分で作るもの」と「取り寄せるもの」に分けておくと、存在しない雛形を探して時間を使うことがなくなります。
- 合同会社設立登記申請書の記載例(PDF):申請書と添付書面の例が1冊に入っている
- 申請書の様式(Word・PDF):申請書の枠だけ。添付書面の様式は含まれない
- 旧氏の記録を申し出る場合の記載例・様式、英語版の記載例・様式
- 印鑑届書の記載例(PDF)と様式(PDF・Excel)


記載例は代表社員が「個人」か「法人」かで2種類:自分に合う方をダウンロードする
様式ページの記載例PDFを開くと、代表社員が法人(○○商事株式会社)で、職務執行者を置く会社の例になっています。添付書類の欄にも、その法人の登記事項証明書、職務執行者の選任に関する書面、職務執行者の就任承諾書が並びます。個人が一人で合同会社を設立する場合には関係のない書類が多く、読み飛ばす部分がかなり出てきます。
代表社員が個人の会社に合う記載例は、法務局の別のページ「合同会社設立登記申請書(代表社員が法人でない場合)」にあります。添付書面ごとの説明が表になっていて、ページの下から添付書面の記載例をPDFとWordの両方でダウンロードできます(2026年10月17日に確認)。Word版なら、定款や払込みを証する書面の例を打ち直さずに、自分の会社の内容へ書き換えられます。
この個人向けの記載例(表紙の表示は「Ver.2.0」)に入っているのは、定款、代表社員・本店所在地及び資本金決定書、代表社員の就任承諾書、払込みがあったことを証する書面、資本金の額の計上に関する代表社員の証明書、委任状の例です。払込みを証する書面は、出資金領収書の形と払込証明書の形の2通りが載っています。冒頭には、書面で申請するなら印鑑届書も必要で、届書には作成後3か月以内の印鑑証明書を付けることが書かれています。
社員1名・代表社員1名の合同会社なら、添付書面は個人向けの記載例を土台にし、申請書だけを様式ページから取る組み合わせが手戻りの少ないやり方です。私の場合は、定款で代表社員を定めたので、記載例のうち就任承諾書は使っていません。


出典:法務局:合同会社設立登記申請書(代表社員が法人でない場合)
Word版・PDF版・Excel版の使い分けと、申請用総合ソフトで申請書を作る方法
申請書の様式にはWord版とPDF版があります。Word版はパソコンで打ち込んでそのまま印刷でき、訂正も簡単です。PDF版は、印刷してから手書きで埋める使い方に向いています。印鑑届書はPDF版とExcel版で、Excel版なら商号や本店をパソコンで入れてから印刷できます。どの形式から作っても、窓口や郵送で出すのは印刷した紙です。
様式ページでもう一つ勧められているのが、「QRコード(二次元バーコード)付き書面申請」です。法務局の案内によると、登記・供託オンライン申請システムから無料の「申請用総合ソフト」をダウンロードし、ソフトで申請書を作って管轄の登記所へデータを送信します。そのあと、QRコードが印字された申請書を印刷し、収入印紙を貼った台紙、添付書面、必要なら印鑑届書と一緒に提出します。電子署名と電子証明書は要らず、郵送で出すこともできます(2026年10月17日に確認)。
この方法の利点は、登記の種類ごとに入力項目が用意されていて、入力漏れを確かめる機能があることです。補正の通知などがあれば、登録したメールアドレスに知らせが届くとも案内されています。一方で、ソフトのインストールと申請者情報の登録が初めに必要です。自分はこの方法を使わず、本店所在地を管轄する法務局の窓口に書類を持参して申請しました。
Word版で作る、PDF版に手書きする、申請用総合ソフトで作る、の3つのどれを選んでも、定款や払込みを証する書面などの添付書面は別に用意します。申請書のファイルだけをダウンロードして、合同会社設立の準備が終わった気にならないよう気をつけてください。


出典:法務局:QRコード(二次元バーコード)付き書面申請について
4 会計ソフトの作成サービスと民間テンプレート:ダウンロード先ごとの違い
法務局のほかにも、合同会社設立の必要書類の雛形を手に入れられる場所はいくつもあります。大きく分けると、会計ソフト事業者の会社設立サービス、事業者やテンプレート配布サイトが配るWord・Excelの雛形、書籍に付いているダウンロードデータの3つです。
会社設立サービスは、商号や事業目的、資本金などを画面に入力すると、定款や登記申請書がまとめて出力される仕組みです。freeeの案内ページでは、質問に答える形で合同会社の定款を作れること、電子定款に対応していることが説明されています(2026年10月17日に確認)。私の場合は、定款をfreeeの会社設立サービスで作って電子定款にしたため、紙の定款に貼る収入印紙代はかかっていません。
Word・Excelの雛形は、ファイルを落として自分で書き換える形です。会計ソフト事業者のテンプレート集や、個人事業主向けの配布サイトで、合同会社の定款や払込証明書の雛形が公開されています。会員登録が必要なもの、社員1名を前提にしたもの、監修者の名前が書かれたものなど、条件はまちまちです。ダウンロードする前に、誰がどの前提で作った雛形なのかを読んでおきます。
書籍の付録データは、解説と記載例を一緒に読める点が便利ですが、出版された時点の様式に合わせて作られています。数年前の本なら、法務局の様式が変わっていないかを確かめてから使ってください。会社設立サービスで出力した書類も、最終的にはPDFやWordのファイルとして手元に残ります。印刷する前に、商号・本店・資本金・代表社員の氏名が全部の書類で同じになっているかを見比べると、入力の打ち間違いに気づけます。どの入手先を選ぶ場合でも、最後に法務局の記載例と照らし合わせる工程を一度入れておくと、自分で合同会社を設立するときの不安がかなり減ります。


出典:freee:質問に答えるだけで定款を簡単作成(会社設立freee)
つまずきやすい所①:ダウンロードした雛形が株式会社用・別の条件用だった
「会社設立 書類 ダウンロード」のように探すと、株式会社の雛形が先に出てくることがよくあります。株式会社の定款は公証人の認証を受ける前提で作られ、発起人や取締役の欄があります。合同会社の定款は認証が要らず、社員の氏名と住所、出資の価額、社員全員が有限責任社員である旨などを書く形です。ファイル名に「定款」とだけ書かれた雛形は、開いてみるまでどちら向けか分からないので、最初の数行で会社の種類を確かめてください。
合同会社向けの雛形でも、前提にしている社員の構成が自分と違うことがあります。法務局のオンライン申請向けの案内では、社員2名・業務執行社員2名でうち1名が代表社員の例と、社員2名・業務執行社員1名の例が並んでいます。前者は、業務執行社員の互選で代表社員を決めた場合に就任承諾書が要り、後者には就任承諾書が出てきません(2026年10月17日に確認)。互選の条文が入った雛形を落とすと、就任承諾書まで作る流れになるわけです。
更新時期の確かめ方も知っておくと役に立ちます。法務局の様式ページは行ごとに「R8.8.14更新」のような表示があり、個人向けの記載例PDFには「Ver.2.0」と書かれています。民間のテンプレートは、記事の更新日が新しくても、配布しているファイル自体がいつ作られたかは分からないことがあります。ダウンロードした日付と入手先をメモしておき、申請の直前に法務局の版と見比べれば十分です。
もう一つ見落としやすいのが、ダウンロードした記載例の中に書かれているリンクです。個人向けの記載例PDFの冒頭には印鑑届書の記載例と様式へのリンクが載っていますが、様式ページに現在掲載されている印鑑届書のファイルとは、リンク先のファイル番号が違っていました(2026年10月17日に確認)。印鑑届書は記載例の中のリンクからではなく、様式ページの一覧から直接ダウンロードしておくと、版の取り違えを防げます。


出典:法務局:合同会社の設立の登記申請(オンライン申請)に必要な添付書面情報
つまずきやすい所②:記載例をそのまま写して、自分の会社と合わない書類になる
法務局の記載例には、書類ごとに「一例です。会社の実情に合わせて作成してください。」と添えられています。ところが、ダウンロードしたWordファイルの○○を埋めるだけで済ませると、記載例の前提がそのまま書類に残ります。定款の例は社員2名で、代表社員の条文は「業務執行社員の互選をもって、これを定める」です。社員1名の合同会社でこの条文を残すと、互選の書面や就任承諾書が要るのかどうか、書いた本人にも分からなくなります。
本店の条文にも同じことが言えます。記載例の定款は本店を「○県○市に置く」と市区町村までで書いていて、注記には、その場合は業務執行社員の過半数で番地まで含めた所在場所を決めなければならないとあります。番地まで定款に書くなら、決定書の本店の部分は要りません。どちらで書くかによって、ダウンロードして使う書類の数が変わります。
一方で、記載例のとおりにすれば迷わない所もあります。収入印紙は割印せず台紙の右寄りに貼ること、商号のフリガナは「合同会社」の部分を除いて片仮名で書くこと、払込みを証する書面には通帳の写しなどを合わせて綴じ、振込みの部分に印を付けることなどです。参考までに、私は出資金を代表社員個人の口座に振り込み、その通帳の写しを払込みを証する書面に綴じました。記載例の注記は印刷前に消しますが、消す前に注記だけを書き出しておくと、見落としが減ります。


ダウンロードした雛形では決まらない、合同会社設立の「判断」の項目
雛形をダウンロードすれば、書類の形は整います。ただし、空欄に何を書くかのうち、いくつかは手順ではなく判断の問題で、雛形の例文が答えを教えてくれるわけではありません。代表的なのが、資本金の額、事業年度、事業目的の書き方、本店所在地をどこまで書くかです。
資本金の額は登録免許税に関わります。合同会社の設立登記の登録免許税は資本金の額の1000分の7で、6万円に満たないときは6万円です(国税庁 No.7191 で2026年10月17日に確認。株式会社の設立は最低15万円)。計算すると、資本金がおよそ857万円を超えるまでは最低額の6万円のままです。資本金100万円で設立した私も、登録免許税は最低額の6万円でした。資本金の額は消費税の免税の判定にも関わるため、手元資金や取引先からの見られ方とあわせて決める必要があります。
事業年度は、最初の決算がいつ来るか、役員報酬をいつまでに決めるかに影響します。事業目的は、許認可の要る事業を始めるときや、金融機関で口座を開くときに見られることがあります。現物出資がある場合の資本金の額の計上に関する証明書については、私は該当しなかったため実体験はありませんが、制度上は出資が金銭だけでない場合に添付する書類です。こうした項目は、雛形の例文を写しても正解にはならないので、迷ったら税理士や司法書士、法務局の登記相談で確認してください。


まとめ:必要書類を自分でダウンロードして作る場合と、専門家に頼む場合
合同会社設立の必要書類は、法務局の様式ページで申請書と記載例を、代表社員が個人の場合のページで添付書面の記載例(Word・PDF)をダウンロードできます。申請用総合ソフトを使えば、電子証明書なしで入力漏れを確かめながら申請書を作れます。会計ソフトのサービスや民間の雛形も便利ですが、前提の社員構成と作成時期を確かめ、最後は法務局の記載例と照らし合わせるのが基本です。印鑑証明書のように雛形が存在しない書類もあるので、作るものと取り寄せるものを分けて準備してください。
自分でダウンロードして作る場合は、報酬がかからない代わりに、記載例を読み解いて自分の会社に合わせる時間と、補正に対応する手間がかかります。専門家に頼む場合は、報酬がかかる代わりに、書類の作成や申請を任せられ、資本金や事業年度のような判断の項目も相談できます。社員の人数、出資の内容、平日に法務局へ行けるかどうかで向き不向きが変わるため、どちらがよいとは言い切れません。
当サイトでは、判断が必要な部分を相談したい人向けに、会計事務所SoVaの「士業伴走プラン」を紹介しています。設立サポート手数料は0円ですが、設立後の顧問契約(月1.5万円〜)が前提です。遷移先のページには「自分でやるより最大14.5万円お得」という比較も載っていますが、この数字の出典は遷移先のサービスページで、顧問契約を結ぶことが条件です。最新の料金と条件は必ず公式ページで確認してください。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください
- 「合同会社設立時」に【必要な書類】と【その書き方】について
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