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合同会社設立の事業目的|例・一覧と書き方、決め方、許認可・追加変更・銀行口座との関係を解説

合同会社の設立で定款と登記に書く事業目的の決め方を、書き方の例と注意点つきで解説します。自分で設立するときに迷いやすい、将来の事業をどこまで入れるかの考え方も扱います。

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合同会社設立 事業目的を、さらに細かく

合同会社を自分で設立するときの手順と、迷いやすい点を解説しています。

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公開日:2026-10-17 更新日:2026-10-17 読了目安:18分 本文:8,791字 執筆:合同会社commit 編集部
この記事は、合同会社の定款を自分で作り始めたところで「事業目的」の欄に何をどう書けばよいのか分からず、例文を探して本やサイトを読み比べるうちに、具体的に書けという説明と広く書いておけという説明の両方に出会って迷っている人に向けた解説です。事業目的は定款に必ず書く項目で、そのまま登記されて誰でも見られる情報になります。ここでは、会社法と法務局の記載例を土台に、書き方の型、業種別の例、数や順番の決め方を先に説明し、そのあとで食い違いが生まれる理由、許認可との関係、後から変える場合の費用、銀行が事業目的を見る場面を順に整理します。内容は法務省・法務局・国税庁などの公開情報で2026年10月17日に確認しました。書き手は、2025年4月に金銭出資のみ・代表社員1名の合同会社を自分で設立した代表社員です。

合同会社設立の事業目的とは:定款に書き、そのまま登記される「会社の事業」

合同会社を設立するときに最初に決める項目の一つが事業目的です。会社法第576条第1項は、合同会社を含む持分会社の定款に必ず記載する事項の一番目に「目的」を挙げています。さらに第914条では、合同会社の設立の登記で登記する事項の一番目も「目的」です(e-Gov法令検索で2026年10月17日に確認)。定款に書いた文言が登記簿にそのまま載り、登記事項証明書を取れば誰でも読める情報になります。

なぜ目的が重視されるのかは、民法第34条を見ると分かります。法人は、法令の規定に従い、定款で定められた目的の範囲内で権利を持ち義務を負う、と定められています。事業目的は、会社がどんな活動をするのかを外に示す看板であると同時に、会社の活動の範囲を決める枠でもある、ということです。

合同会社ならではの点もあります。法務省の「合同会社の設立手続について」に書かれているとおり、合同会社の定款は公証人の認証が要りません。株式会社なら認証の段階で公証人が定款に目を通しますが、合同会社では事業目的の文言を最初に確かめる第三者がいないまま、法務局へ登記を申請することになります。自分で書いた文言を自分で点検する前提で進めてください。

  • 定款の絶対的記載事項の一つ(会社法第576条第1項第1号)
  • 設立の登記で登記する事項の一つ(会社法第914条第1号)
  • 登記事項証明書に載り、取引先や金融機関も読む
  • 変えるには定款の変更と、変更の登記が要る
事業目的は定款に書き、登記される
定款の一番目の記載事項で、登記事項証明書にもそのまま載ります。
合同会社の事業目的が登場する場所

合同会社設立の事業目的の例:業種別の一覧と、法務局の記載例にある型

例を探す前に、法務局が公開している合同会社設立登記申請書の記載例を見ておくと迷いが減ります。記載例では、目的が「1 ○○の製造販売」「2 ○○の売買」「3 前各号に附帯する一切の事業」という形で書かれています。扱う物やサービスの名前に「製造販売」「売買」「賃貸」「仲介」「企画、制作」といった行為を表す語を組み合わせ、番号を振って並べる。これが事業目的の基本の型です。

下の一覧は、この型に当てはめた一般的な言い回しの例です。そのまま使えば必ず登記できると保証するものではなく、自分の事業に合わせて語を入れ替える前提で見てください。許認可が必要な業種は、所管の行政機関が文言を指定している場合があるため、例を写す前に要件を確かめる必要があります(つまずきやすい所②で説明します)。

なお、事業目的の型そのものは株式会社と合同会社で変わりません。株式会社の定款も会社法第27条で一番目の記載事項が目的とされていて、株式会社向けの例文を合同会社に使っても問題はありません。違いは、合同会社には公証人の認証がないため、例文を自分の事業に合わせて直したあとの点検を自分で引き受ける点です。

同業の会社がどう書いているかを知りたいときは、その会社の登記事項証明書を取るか、上場企業なら公開されている定款を読む方法があります。業種ごとの例をもっと多く並べ、言い回しの違いを比べた内容は、下の記事にまとめていきます。

  1. ウェブサイト及びアプリケーションの企画、制作、運営及び保守
  2. 経営に関するコンサルティング業務
  3. 各種セミナー及び研修の企画、運営
  4. 衣料品及び雑貨の輸入、販売並びにインターネットを利用した通信販売
  5. 飲食店の経営
  6. 不動産の売買、賃貸、管理及びその仲介
  7. 古物の売買
  8. 前各号に附帯関連する一切の事業
合同会社の事業目的の例(業種別・書き方の型)
型は「○○の+行為の語」
法務局の記載例は「○○の製造販売」「○○の売買」「前各号に附帯する一切の事業」。

合同会社設立の事業目的の書き方:番号、行為の語、最後の附帯事業

書き方で押さえる点は三つです。一つ目は、番号を振って一行に一つの事業を書くこと。二つ目は、物やサービスの名前だけで終わらせず「販売」「運営」「仲介」などの行為を付けること。三つ目は、最後の号に「前各号に附帯する一切の事業」または「前各号に附帯関連する一切の事業」を置くことです。最後の一文は法務局の記載例にも入っている定番の書き方で、列挙した事業に付随する活動を受け止める役割があります。

定款と登記申請書の文言は一字一句そろえます。登記申請書の「登記すべき事項」に書く目的は、定款の目的の条文をそのまま写すのが原則です。片方だけ読点の位置を変えた、片方だけ「及び」を「・」にした、といった小さな違いでも、どちらが正しいのか確認が必要になります。私の場合は定款を freee の会社設立サービスで作って電子定款にしたので、事業目的もその定款の条文として入れています。

目的と一緒に決める商号についても、法務局の申請書様式のページでは、同じ本店所在場所に同じ商号の会社がすでにあると登記できないため、事前に調べるよう案内しています。調査の方法も同じページから確認できます。商号と事業目的は定款の最初の数条にまとめて書く項目なので、両方を並べて見直すと手戻りを減らせます。

合同会社の事業目的を書くときの確認項目

合同会社設立の事業目的の決め方:いくつ書くか、どの順番にするか

事業目的をいくつ書くかについて、会社法の条文に数の上限は書かれていません。解説記事の中には「7個程度」などと目安を示すものもありますが、これは法律の決まりではなく、読み手に何の会社か伝わるかという観点からの提案です。数そのものより、並んだ事業に一貫した筋があるかどうかを気にしたほうが実際的です。

決め方の手順としては、まず今すぐ始める事業を書き、次に数年以内に始める見込みがある事業を足し、最後に附帯事業の一文で締めるのが分かりやすい順番です。後から事業目的を追加するには定款の変更と変更登記が要り、登録免許税もかかります(判断が必要な所①で説明します)。近いうちに始めると決まっている事業は、最初から入れておくと手間を省けます。

業種の言葉選びに迷うときは、総務省の日本標準産業分類が参考になります。現行は令和5年7月告示の第14回改定(令和6年4月1日施行)です。ただし総務省は、この分類は統計のための基準で、個々の事業所の産業を決めたり行政上の処分に使ったりするものではないと説明しています。言葉の候補を探す辞書として使い、許認可の要件の代わりにはしないでください。

社員の人数によっても決め方は変わります。会社法第575条第1項では、合同会社を設立するには、社員になろうとする者が定款を作成し、全員が署名または記名押印することになっています。社員が1名の合同会社なら事業目的を一人で決められますが、社員が複数いる合同会社では、全員が納得する事業目的にまとめる話し合いが必要です。私は社員1名だったため、複数社員の合同会社で目的をすり合わせた実体験はありません。

  1. 今すぐ始める事業(主たる事業を先頭に)
  2. 数年以内に始める見込みがある事業
  3. 本業と関係が薄い事業は、本当に必要かを見直す
  4. 最後に附帯事業の一文
数より「筋が通っているか」
会社法に数の上限はなし。今の事業、近い将来の事業、附帯事業の順で並べます。
合同会社の事業目的を決める順番

つまずきやすい所①:事業目的は「具体的に」と「抽象的でも可」が両方書かれている

事業目的を調べていると、「具体的に書かないと登記できない」という説明と、「抽象的な書き方でも登記できる」という説明の両方に出会います。どちらも根拠のない話ではなく、会社法の施行(平成18年)の前と後で、登記の扱いが変わったことが食い違いの原因です。

法務省が会社法の施行前に公表した資料「会社の目的における具体性の審査の在り方について」によると、それまでは登記官が目的の具体性を審査していました。同じ市区町村で類似の商号を同じ営業のために登記できないという類似商号規制があり、抽象的な目的を認めると先に登記した会社の商号の独占が広がりすぎる、という理由です。会社法でこの規制が廃止されたため、施行後は目的の具体性を問わず、「商業」「商取引」のような抽象的・包括的な目的も、会社が定款に定めれば登記できる方向が示されました。

一方で同じ資料は、具体性のない目的による不利益は、会社の構成員や取引相手が自ら負担すべきものだとも書いています。つまり、登記はできても、取引先や金融機関から見て何をする会社か分かりにくい状態は自分の会社が引き受けることになります。古い解説の「具体的に」は旧来の審査の名残で、今の「具体的に」は相手に伝わるかどうかの話、と分けて読むと整理できます。語句が一般に理解できるか、法令に反しないかといった点は今も確認されると説明されることが多いので、迷う語は管轄の法務局の登記手続案内で尋ねてください。

事業目的の「具体性」:会社法の施行前と施行後
登記できる=伝わる、ではない
具体性は審査されなくなっても、読む相手に何の会社か伝わるかは別の問題です。

つまずきやすい所②:許認可が要る事業は、事業目的の文言まで指定されることがある

許認可が必要な事業を始める予定がある場合、事業目的は「書いてあればよい」では済まないことがあります。たとえば秋田労働局が公開している労働者派遣事業の許可申請の提出書類一覧(法人)では、定款と登記事項証明書の両方について「事業目的に『労働者派遣事業』の記載が必要」と明記されています(2026年10月17日に確認)。許可を受ける前に、登記された事業目的にその語が入っていなければならない、ということです。

ほかにも、中古品の売買、不動産の取引、建設工事、飲食店の営業など、許可や届出が関わる業種はたくさんあります。目的の記載をどこまで確認されるか、決まった文言があるかは業種と所管の行政機関によって違うため、一つの例をほかの業種にそのまま当てはめることはできません。

つまずきを避ける順番は、先に所管の窓口や手引きで許認可の要件を確かめ、そのあとで定款の事業目的を決めることです。設立後に文言が足りないと分かると、定款を変えて変更登記をし直すことになります。許認可の申請は私の体験の範囲外なので、ここは公開されている案内にもとづく説明です。

許認可が関わる合同会社の事業目的で確認すること
許認可の要件を先に、目的は後に
労働者派遣事業では、事業目的に「労働者派遣事業」の記載が必要と案内されています。

判断が必要な所①:事業目的を最初に広く入れるか、後から追加・変更するか

設立したあとで事業目的を追加・変更することはできます。合同会社では、定款に別の定めがない限り、総社員の同意で定款を変更します(会社法第637条)。目的は登記事項なので、変更が生じたときは2週間以内に本店の所在地で変更の登記をしなければなりません(同第915条第1項)。法務局は「合同会社変更登記申請書(商号の変更及び目的の変更)」の様式も公開しています。

費用は登録免許税です。国税庁のNo.7191「登録免許税の税額表」では、登記事項の変更の登記は申請1件につき3万円とされています(令和8年4月1日現在の法令等として掲載。2026年10月17日に確認)。社員が1名の合同会社なら同意を集める手間はほとんどありませんが、書類の作成と3万円は毎回かかります。

ここで判断が分かれます。始める見込みのある事業を最初から入れておけば、後の変更登記を省けます。反対に、まだ構想段階の事業まで並べると、本業が何か読み手に伝わりにくくなります。どこまでを「見込みがある」と考えるかは事業計画しだいで、本を読んでも答えは出ません。事業の見通しとあわせて、自分で線を引く必要があります。迷う場合は、合同会社の定款を作る前に、今後2〜3年で始めたい事業を書き出し、それぞれに許認可が要るか、収入の柱になりそうかを並べてみると、入れる・入れないの線を引きやすくなります。

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判断が必要な所②:銀行口座の開設や取引先から見た事業目的

事業目的を読むのは法務局だけではありません。犯罪収益移転防止法第4条は、銀行などの特定事業者が取引時確認で確認する事項として、法人については名称・本店所在地に加えて「取引を行う目的」と「事業の内容」を挙げています。同法の施行規則第10条では、法人の事業の内容は定款や登記事項証明書などで確認する方法が定められています。口座を開くとき、金融機関は登記された事業目的を見たうえで事業の内容を確かめる、という仕組みです。

ただし、各銀行がどんな基準で口座開設を判断しているかは公開されておらず、事業目的の書き方だけで結果が決まるわけでもありません。言えるのは、登記された事業目的と、面談や申込書で説明する実際の事業内容が食い違っていないほうが説明しやすい、ということまでです。目的に並べた事業を一つずつ、何をしてどう収入を得るのか自分の言葉で説明できるかを確かめておくと準備になります。

取引先が登記事項証明書を取って会社を確かめることもあります。抽象的な目的で登記できるとしても、見る人に伝わる書き方にするかどうかは、会社の性格や取引相手に合わせて自分で決める部分です。口座開設の手順や必要書類は「合同会社設立 銀行口座」のテーマで解説しています。

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まとめ:合同会社設立の事業目的を、自分で決める場合と専門家に頼む場合で並べる

合同会社の事業目的は、定款の必須項目で、そのまま登記されます。書き方の型は、法務局の記載例のとおり番号を振り、物やサービスの名前に行為の語を付け、最後に附帯事業の一文を置く形です。会社法の施行後は具体性が審査されなくなりましたが、読む相手に伝わるか、許認可の文言を満たしているかは別に確かめる必要があります。後から変える場合は総社員の同意、2週間以内の変更登記、登録免許税3万円がかかります。

自分で決める場合は費用がかからない代わりに、許認可の要件の確認、文言の点検、将来の事業をどこまで入れるかの判断を自分で引き受けます。参考までに、私の場合は法務局の窓口に申請し、補正の連絡はなく約1週間で登記が完了しました。専門家に頼む場合は報酬がかかりますが、業種に合った文言や許認可との関係を相談できます。どちらが合うかは、業種、許認可の有無、事業計画の固まり具合で変わるため、断定はできません。

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合同会社の事業目的:自分で決める場合と専門家に頼む場合
事業目的は定款のたった一条ですが、登記されて長く残り、許認可の申請や口座開設のたびに読まれる部分です。例文を探す前に、まず自分の事業を「何を」「どうする」の形で一行ずつ書き出し、許認可が関わる事業がないかを確かめてから、法務局の記載例の型に当てはめてみてください。具体的に書くか広く書くかで迷ったら、登記できるかどうかより、読む相手に伝わるかどうかを基準にすると決めやすくなります。このページの上には、事業目的の例を業種別に詳しく並べた記事を置いています。自分の業種に近いものから読んでみてください。

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