業務執行社員・代表社員を定款でどう定めるか、書き方の実例

社員が業務執行社員になる旨の条文
私たちは、定款に「社員は、その全部を業務執行社員とする」という趣旨の条文を入れました。これは、出資者である社員が全員、業務執行の権限を持つことを明記するための条文です。社員が1名の場合、この条文はシンプルになりますが、書き方の基本は複数人の場合と変わりません。
この条文があることで、業務執行社員が誰であるかが定款上明確になり、登記すべき事項の記載とも整合性が取りやすくなりました。合同会社の設立を自分で進める場合、こうした条文同士のつながりを意識しておくと、書類全体の一貫性を保ちやすくなると感じています。


代表社員を定める条文
代表社員については、「業務執行社員は、各自、会社を代表する」という原則的な条文と、特定の社員を代表社員として定款で指定する条文の、大きく2つの書き方があるという情報を確認しました。私たちは、代表社員を明確にするため、氏名を指定する形の条文を選びました。
代表社員を指定する条文にすることで、登記すべき事項にもその内容がそのまま反映され、書類間の一貫性を保ちやすくなったと感じています。


住所・氏名の表記統一という地道な作業
代表社員の氏名や住所は、定款・登記すべき事項・登記事項証明書のもとになる情報など、複数の書類に繰り返し登場します。私たちは、これらの表記(フルネームの区切り方、住所の丁目表記など)をすべて統一する作業に、想像以上の時間をかけました。
この作業を丁寧に行ったことで、後から法務局での確認や、銀行口座開設時の書類確認がスムーズに進んだと感じています。

出典:法務局:合同会社設立登記申請書(代表社員が法人の場合)
4社員が複数いる場合の書き方(解説)
複数の社員がいる場合、業務執行社員全員の氏名を条文に列挙し、そのうち誰を代表社員とするかを別途定めるという書き方が一般的だという情報を確認しました。私たちはこの構成での作成経験はありませんが、社員が増えるほど、この条文の重要性は増すと理解しています。

代表社員の住所の記載方法
代表社員は、登記すべき事項において氏名だけでなく住所も記載する必要があります。私たちは、定款に記載する情報と、登記すべき事項に記載する情報の対応関係を自分で確認し、住所の表記(丁目・番地の書き方)が一致するように揃えました。
この確認は地味な作業ですが、自分で合同会社の設立を進める場合、こうした細部の一致を自分で担う必要があると実感した部分です。専門家に依頼していれば代わりに確認してもらえる部分でもあり、自分でやる場合の負担がどこに集中するのかを実感した工程でした。

出典:法務局:合同会社設立登記申請書(代表社員が法人の場合)
つまずき:条文の書き方によって就任承諾書の要否が変わると気づいた
定款の書き方によって、新たに就任する社員に就任承諾書が必要になるかどうかが変わるという点に、私たちは調べる過程で気づきました。定款に社員の氏名を直接記載する形式であれば、その社員は定款作成と同時に就任したことになり、別途の就任承諾書は不要になるという理解です。
この点を理解しないまま条文を書いてしまうと、あとで書類の要否を勘違いする可能性があるため、条文の書き方と就任承諾書の要否をセットで理解しておくことをおすすめします。私たちは、本によって「不要」「必要」の説明が食い違っていた理由が、こうした条文の書き方の違いに起因していたのではないかと、あとから振り返って気づきました。

限界:社員構成の設計は自分たちで判断する領域
業務執行社員を誰にするか、代表社員をどう定めるかという判断は、書き方の技術的な話とは別に、会社の経営方針そのものに関わる領域です。この記事で紹介した書き方はあくまで一例であり、実際にどう定めるかは自分たちの体制に応じて判断する必要があります。
私たちは代表社員1名という最もシンプルな体制だったため、この判断で悩む場面は少なかったのですが、複数人で経営する場合は、誰がどの範囲の業務を担当するかまで含めて、事前にしっかり話し合っておく必要があると考えられます。

まとめ:条文の書き方が就任承諾書の要否を左右する
業務執行社員・代表社員に関する条文は、定款に氏名を直接記載する形にすることで、就任承諾書を別途作成する必要がなくなります。私たちはこの書き方を選んだことで、書類作成の手間を一つ減らすことができました。
前回の記事で紹介した就任承諾書が必要になるケースと、この記事で紹介した条文の書き方をあわせて確認することで、社員に関する条文をより具体的に検討できるはずです。
当サイトでは、こうした条文の書き方に不安がある人向けに、会計事務所SoVaの「士業伴走プラン」も紹介しています。設立サポート手数料は0円ですが、設立後の顧問契約(月1.5万円〜)が前提になっており、遷移先のページでは「自分でやるより最大14.5万円もお得」という比較も示されています。この数字の出典は遷移先のサービスページであり、条件とあわせて公式ページで必ずご確認ください。
この記事が、合同会社の定款で社員に関する条文を書こうとしているあなたの参考になれば幸いです。

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