合同会社を自分で設立するために実際に使った道具・環境の記録

パソコンとインターネット環境
特別なスペックのパソコンは必要なく、私たちは普段使っているノートパソコンで、定款作成から登記申請までのすべての作業を行いました。必要だったのは、オンライン申請システムや会計ソフトのウェブサイトが問題なく動作する、一般的なブラウザが使える環境です。
安定したインターネット環境も重要です。オンライン申請の送信中に通信が不安定になると、送信エラーの原因になることがあるため、私たちは自宅の固定回線を使い、モバイル回線のみに頼らないようにしていました。
ブラウザについても、申請用総合ソフトや一部のオンラインサービスで推奨環境が指定されていることがあり、私たちは念のため複数のブラウザを用意し、うまく動作しない場合に切り替えられるようにしていました。


出典:登記・供託オンライン申請システム:申請用総合ソフトとは
マイナンバーカードとICカードリーダー
電子定款・オンライン申請を行うために、マイナンバーカード(署名用電子証明書が有効なもの)とICカードリーダーを用意しました。パソコンにカードリーダーが内蔵されていない場合は、数千円程度で購入できる外付けのカードリーダーで対応できます。
署名用電子証明書の暗証番号(英数字6〜16桁)は、事前に確認しておくことをおすすめします。私たちはこの確認を怠り、市区町村窓口で再設定することになった経験があります。
マイナンバーカードの有効期限(電子証明書の有効期限は発行から5回目の誕生日まで)も見落としやすいポイントです。私たちは作業を始める前に有効期限を確認し、期限が近い場合は先に更新手続きを済ませてから設立準備に入りました。


出典:法務省:オンラインによる印鑑の提出又は廃止の届出について(商業・法人登記)
書類作成に使ったソフト・サービス
定款や登記書類の作成には、freee会社設立を使いました。あわせて、電子署名を行うためのPDF署名ソフトも必要になります。私たちは法務省が案内している署名プラグインソフトを使い、対応するバージョンのAdobe Acrobatと組み合わせて利用しました。
登記・供託オンライン申請システムを使うには、専用の申請用総合ソフトのインストールも必要です。これらのソフトは無料で提供されていますが、動作環境(OSのバージョンなど)が指定されているため、事前に自分のパソコンが対応しているか確認しておくことをおすすめします。
会計ソフトについても、設立後すぐに使うことになるため、設立準備の段階からアカウントを作成し、操作に慣れておくことをおすすめします。私たちは登記申請と並行して会計ソフトの初期設定を進め、設立後すぐに経費の記録を始められるようにしていました。


印刷・スキャン環境も用意しておいた
オンライン申請を中心に進めましたが、印鑑証明書の取得や、一部の窓口でのやり取りでは紙の書類が必要になる場面もありました。私たちは自宅にプリンターとスキャナーを用意し、必要な書類をすぐに印刷・スキャンできる環境を整えていました。
コンビニのマルチコピー機でも印刷やスキャンは可能ですが、頻繁に書類のやり取りが発生する設立準備の期間は、自宅に環境があったほうが効率的だと感じました。スキャンした書類はすぐにクラウドストレージへ保存し、パソコンとスマートフォンのどちらからでも確認できるようにしていたことも、外出先で急に書類が必要になった際に役立ちました。

つまずき:周辺機器の相性で足止めされた
最初に購入したICカードリーダーが、パソコンのOSバージョンとの相性で正常に認識されず、電子署名の作業が一時的に止まってしまいました。結局、別の機種に買い替えることで解決しましたが、この確認を後回しにしていたことが、作業全体の遅れにつながりました。
道具を揃える段階で、対応OS・対応機種を必ず確認し、可能であれば購入前に最新のレビューや公式の動作確認情報を見ておくことをおすすめします。私たちは、購入前に法務省の案内ページに記載されている動作確認済みの情報を確認しておくべきだったと、あとから反省しました。

限界:道具を揃えても判断そのものは自分で行う必要がある
この記事で紹介した道具は、あくまで作業を進めるための手段です。事業目的の書き方や資本金額の決定といった、判断そのものは道具が代わりに行ってくれるわけではありません。道具の準備と、判断の準備は別のものだと理解しておくことが大切だと感じています。
道具さえ揃えれば設立できると考えるのではなく、道具は判断を実行に移すための手段だという位置づけで捉えることをおすすめします。合同会社の設立を自分で進める人にとって、道具の準備は比較的取り組みやすい部分ですが、判断が必要な項目はそれとは別に、一次情報や専門家への相談で埋めていく必要があります。

まとめ:道具は事前にリストアップし、動作確認を済ませておく
合同会社を自分で設立するために必要な道具は、パソコン・インターネット環境・マイナンバーカード・ICカードリーダー・書類作成ソフトという、特別なものではありません。ただし、周辺機器の相性など、事前確認を怠るとつまずきやすいポイントもあります。
前回の記事で紹介した「自分で設立するとはどういうことか」という考え方と、この記事で紹介した具体的な道具のリストをあわせて確認することで、合同会社の設立準備をより具体的に進められるはずです。
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この記事が、合同会社を自分で設立する準備を進めているあなたの参考になれば幸いです。

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