会社員のまま合同会社を設立できるか、私たちは退職して専業だったので解説します

手順:会社員が合同会社を設立すること自体は法律上制限されていない
一般の会社員が合同会社を設立し、代表社員に就任することは、会社法上、特に制限されていません。公務員については国家公務員法などで営利企業の役員兼業が原則禁止されていますが、民間企業の会社員にはこうした法律上の制限は設けられていません。
私たちが確認した限り、会社員が合同会社を設立できるかどうかは、法律上の制限ではなく、勤務先が定める就業規則の兼業・副業規定によって決まるというのが、複数の一次情報・解説記事に共通する理解でした。
私たちは2025年4月に合同会社を自分で設立した際、会社員を退職したうえで専業として起業したため、会社員のまま代表社員を続けるという状況そのものは経験していません。この記事では、私たちが実際に経験した設立手続きと、会社員特有の論点を分けて紹介します。
会社員のまま合同会社の設立を検討している人には、法律上の制限はないという前提を踏まえたうえで、勤務先の就業規則を個別に確認することをおすすめします。

手順:私たちが経験した設立手続きは会社員でも共通する
私たちが実際に経験した、定款の作成、資本金の払い込み、登記申請書の作成、法務局への申請という一連の設立手続きは、会社員のまま設立する場合でも、退職してから設立する場合でも、手続き自体は変わりません。この共通する手続きの部分は、実体験にもとづいて自信を持って紹介できます。
私たちは、代表社員となる自分自身の個人口座に資本金を振り込む、金銭出資のみの方法を選びました。この資本金の払い込みや、定款の内容を決める作業は、平日の勤務時間外や休日を使って進めることも可能な性質の作業だと考えられます。
一方で、法務局での登記申請の窓口対応や、税務署・年金事務所への届出については、平日日中に対応が必要になる場面があります。私たちは専業だったため、この点は特に苦労しませんでしたが、会社員のまま進める場合は、有給休暇の取得など、別途の調整が必要になると考えられます。
会社員のまま合同会社の設立を検討している人には、定款作成や書類準備は勤務時間外に進め、法務局・税務署などの窓口対応が必要な部分は、有給休暇などを活用してスケジュールを組むことをおすすめします。


手順:退職して専業に切り替える場合との違い
私たちは、合同会社の設立を決めた段階で、会社員を退職して専業で事業に取り組む方針を選びました。この判断の背景には、事業に集中する時間を確保したいという考えと、会社員としての兼業を続けることの実務的な負担を避けたいという考えの両方がありました。
退職して専業に切り替える場合、収入が会社員時代の給与から、事業からの役員報酬に切り替わるため、生活資金の見通しを事前に立てておく必要があります。私たちは、退職前に一定期間分の生活資金を確保したうえで、設立に踏み切りました。
この退職のタイミングと、合同会社の設立登記のタイミングをどう調整するかについても、私たちは自分たちの判断で決めましたが、これは会社員のまま設立する人にとっては必要のない検討事項です。会社員のまま設立する場合と、退職して専業に切り替える場合とでは、検討すべき事項が大きく異なると私たちは考えています。
合同会社の設立を検討している会社員には、会社員のまま設立を続けるか、退職して専業に切り替えるかによって、準備すべき事項が変わってくることを踏まえ、自分の状況に応じた検討を行うことをおすすめします。


つまずき:「会社員は合同会社を作れない」という誤解が一部の記事にあった
私たちがこの記事を書くために複数の解説記事を確認する中でつまずいたのは、一部の記事で「会社員は会社を設立できない」という趣旨の断定的な記述が見られたことです。実際には、法律上の制限があるのは公務員であり、会社員については就業規則による制限にとどまるというのが、より正確な理解だと私たちは確認しました。
これは私たち自身が体験する中でつまずいた点ではなく、解説記事を確認する中で見えてきた、情報の正確性のばらつきです。特に古い記事や、公務員向けの解説を会社員向けに読み替えて紹介しているような記事で、この混同が見られる傾向がありました。
私たちは、こうした誤解を招きかねない記述に気づいたことをきっかけに、法律上の制限(会社法・国家公務員法などの一次情報)と、契約上の制限(勤務先の就業規則)を明確に区別して理解する必要があると考えるようになりました。
会社員として合同会社の設立を検討している人には、「会社員は会社を設立できない」という記述を見かけた場合、それが法律上の制限なのか、就業規則を前提にした説明なのかを見極めることをおすすめします。

5つまずき:法律上の制限と就業規則上の制限を混同している記事があった
もう一つ気づいたのは、公務員向けの兼業制限の説明と、会社員向けの就業規則の説明を、同じ記事の中で明確に区別せずに紹介している記事があった点です。読者が自分の立場(公務員か会社員か)に当てはめて情報を読み取る必要があり、混同しやすい構成になっていると感じました。
この点も、私たち自身が体験してつまずいたのではなく、解説記事の構成上の分かりにくさとして気づいた点です。私たちはこの記事を書くにあたり、公務員向けの論点は別記事に分け、この記事は会社員に絞って紹介するよう意識しています。
法律上の制限がないからといって、就業規則による制限がないとは限らないという点は、繰り返し強調しておきたいポイントです。会社員が合同会社を設立する際は、法律よりもまず、自分の勤務先の就業規則を確認することが実務上の出発点になります。
会社員として合同会社の設立を検討している人には、法律上の制限の有無と、勤務先の就業規則による制限の有無を、別々の確認事項として整理することをおすすめします。

限界:会社員のまま代表社員を続けることの実務負担は実体験の範囲外
この記事で紹介した内容のうち、会社員として働きながら合同会社の代表社員としての業務(決算申告、税務署とのやり取り、取引先対応など)をどう両立させるかという実務上の負担については、私たちが退職して専業に切り替えたため、実体験として語ることができません。
私たちが実体験として語れるのは、設立手続きそのものと、退職して専業に切り替えるという判断の経緯までです。会社員のまま代表社員を続ける場合の、時間管理や業務の優先順位づけについては、この記事の範囲を超えると考えています。
解説記事の中には、会社員のまま代表社員を続ける場合、業務執行社員を自分以外に置く、あるいは税理士に決算業務を任せるといった工夫が紹介されているものもありました。私たちはこうした工夫を実際には行っていないため、その有効性については実体験にもとづく判断材料を持ち合わせていません。
会社員として合同会社の設立を検討している人には、この記事で紹介した制度の枠組みを踏まえたうえで、会社員のまま続ける場合の実務負担については、実際に両立している事業者の体験談や専門家への相談も参考にすることをおすすめします。

限界:退職するかどうかのタイミングの判断は状況によって異なる
私たちが退職して専業に切り替えたタイミングは、自分たちの事業計画と生活資金の見通しにもとづく判断であり、すべての人に当てはまる正解ではありません。事業の立ち上がりが不確実な段階で退職することにはリスクがあり、会社員を続けながら事業を軌道に乗せてから退職するという進め方を勧める解説記事もありました。
この判断は、事業内容、生活資金の状況、家族構成など、個々の事情によって大きく変わる、まさに「限界」領域の判断事項だと私たちは考えています。この記事が示せるのは、私たちが実際に行った判断の一例までであり、それが最適解だと主張するものではありません。
私たちは、退職前に一定期間分の生活資金を確保するという準備をしましたが、この準備の妥当性についても、私たち自身の状況にもとづく判断であり、一般化できるものではないと考えています。
合同会社の設立を検討している会社員には、退職のタイミングについて、私たちの判断例を参考にしつつ、自分自身の事業計画や生活資金の状況に照らして、慎重に検討することをおすすめします。

出典:東京商工リサーチ:2025年の「合同会社」設立4万4,991社 前年比6.8%増で、新設法人の約3割占める
まとめ:法律上の制限はないが、就業規則の確認と退職判断は個別に
この記事では、会社員が合同会社を設立すること自体は法律上制限されていないという前提を確認したうえで、私たちが実際に経験した設立手続きと、私たちが経験していない会社員特有の論点を分けて紹介しました。
私たちが実体験として語れるのは、退職して専業に切り替えたうえでの設立手続きそのものまでであり、会社員のまま代表社員を続ける場合の実務負担や、退職のタイミングの判断については、この記事の範囲を超えると考えています。
当サイトでは、こうした判断に不安がある人向けに、会計事務所SoVaの「士業伴走プラン」を紹介しています。設立サポート手数料が0円になるのは設立後の顧問契約(月1.5万円〜)が前提で、遷移先のページには「自分でやるより最大14.5万円もお得」という比較も示されています。この数字の出典は遷移先のサービスページであり、顧問契約が条件であることとあわせて、最新の料金・条件は必ず公式ページでご確認ください。
この記事が、会社員として合同会社の設立を検討している人にとって、法律上の制限と就業規則の確認、そして退職のタイミングという論点を整理する参考になれば幸いです。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください
税理士法人による合同会社を最安値で自分で作る5ステップの解説記事。
初心者向けに合同会社を自分で設立する手順と必要書類を解説する記事。
合同会社の作り方を一人でもできる設立方法として徹底解説する記事。
自分で合同会社を作るための手順を紹介する解説記事。現物出資にも触れている。
GMOあおぞらネット銀行による合同会社設立の基礎知識の解説記事。
合同会社を自分で設立する方法と株式会社との違いをまとめた解説記事。
マネーフォワードによる、合同会社設立後のやることリストの解説記事。
士業事務所による、会社設立後の提出先・提出書類の一覧解説記事。
合同会社を自分で設立した際の費用実額を紹介するブログ記事。
VSグループによる合同会社を自分で設立する際の流れ・必要書類・注意点の解説。
マネーフォワードによる合同会社・株式会社設立のおすすめ本まとめ記事。
会計事務所グループによる合同会社を一人で設立する手続きの流れの解説記事。
自分ひとりで手続きする方法や必要書類・費用をまとめたfreeeの解説記事。
自分で手続きする方法や必要書類、期間を紹介している弥生の記事。
自分で設立する流れや手順、必要書類をみずほ銀行が解説している記事。
合同会社と株式会社それぞれの司法書士報酬の相場を比較した記事。
司法書士に依頼する場合と自分で進める場合の判断基準を整理した記事。
司法書士事務所による合同会社の設立登記サービスの紹介ページ。
一人で合同会社を自分で設立するケースのメリットと注意点を解説した記事。
一人で合同会社を設立する場合のメリットと注意点を弥生が解説。
※ 掲載順は評価や優劣を示すものではありません。検索結果に表示された順・見つかった順に並べています。
この記事は、合同会社の設立を自分で進める人の役に立ちましたか?



