合同会社の役員報酬、議事録の実際の書き方と税理士に相談した内容

1 議事録に記載した項目
私たちが作成した議事録には、開催日時・開催場所・出席した社員・決定した役員報酬の金額・決定の根拠となる社員の同意という項目を記載しました。合同会社は株主総会のような機関設計が必須ではありませんが、役員報酬の決定について社員間の合意があったことを記録として残すために、この形式の書面を作成しています。
代表社員1名のみの体制であっても、この議事録(または決定書)を作成しておくことで、税務調査などの際に、報酬額の決定プロセスを説明できる根拠になります。私たちは、この書面をテキストで作成し、日付を明記したうえで保管しています。
議事録の保管期間についても、他の帳簿書類と同様に一定期間の保存が求められる可能性があるため、私たちは経費の領収書と同じフォルダ体系で、年度ごとに整理して保管するようにしています。


出典:国税庁:定期給与の額を改定した場合の損金不算入額(定期同額給与)
議事録を作成するタイミング
議事録は、実際に役員報酬額を決定した日付で作成し、定期同額給与の期限(会計期間開始から3か月以内)までに整えておく必要があります。私たちは、金額を決めた当日のうちに議事録を作成し、日付が実態とずれないようにしました。
後からまとめて作成しようとすると、実際の決定日と書面上の日付にずれが生じるリスクがあります。決定したその場で書面化することを徹底することをおすすめします。
私たちは、金額を検討している段階からメモを残しておき、最終決定した日にそのメモをもとに正式な議事録として清書するという流れにしていました。検討の過程を残しておくことで、なぜその金額に決めたのかを後から振り返ることもできます。


出典:国税庁:定期給与の額を改定した場合の損金不算入額(定期同額給与)
税理士に相談した内容①金額の妥当性
私たちが税理士に相談した最も大きなポイントは、検討していた役員報酬額が、法人税・所得税・社会保険料のバランスから見て妥当かどうかという点でした。報酬額を上げると法人の利益が減り法人税は抑えられますが、個人の所得税や社会保険料の負担は増えるという、トレードオフの関係があります。
税理士からは、具体的な金額の候補について、法人側・個人側それぞれの税負担を試算した資料をもらい、それをもとに最終的な金額を自分たちで決定しました。試算は複数の金額パターンで作成してもらい、それぞれの手取り額と法人に残る利益額を並べて比較できたことが、判断の助けになりました。


出典:国税庁:定期給与の額を改定した場合の損金不算入額(定期同額給与)
税理士に相談した内容②議事録の形式
議事録の形式についても税理士に確認し、必須の記載事項を教えてもらいました。法律で定められた厳密な書式があるわけではありませんが、税務調査で説明を求められた際に根拠として機能する内容を備えておくことが重要だと案内されました。
私たちは、税理士から教わった項目を踏まえて、自分たちでテキストの議事録を作成し、内容に問題がないか最終確認をしてもらいました。この最終確認を挟んだことで、記載漏れがないという安心感を持って手続きを進められました。

出典:国税庁:定期給与の額を改定した場合の損金不算入額(定期同額給与)
つまずき:金額を決める前に相談すべきだったと後から気づいた
私たちは最初、自分たちである程度金額の候補を絞ってから税理士に相談しましたが、もっと早い段階(資本金額を検討していた時期)から相談していれば、資金計画全体をより一貫した形で組み立てられたと感じています。役員報酬の相談は、単独で行うより、資本金額や決算月の検討とあわせて行うほうが効率的だと今は思います。
資本金額・決算月・役員報酬額はそれぞれ独立した判断のように見えて、実際には資金繰りという一つの軸でつながっています。私たちはこれらを別々のタイミングで検討してしまい、あとから整合性を確認し直す手間が発生しました。

出典:国税庁:定期給与の額を改定した場合の損金不算入額(定期同額給与)
6 限界:適正額の最終判断は自分たちで行う必要がある
税理士は税負担の試算という判断材料を提供してくれますが、最終的にどの金額にするかは、生活費や事業の資金繰りを踏まえて自分たちで決める必要があります。この記事で紹介した内容は、私たちのケースでの相談内容であり、金額そのものの正解を示すものではありません。
自分の事業の状況に応じて、税理士や専門家に相談しながら、納得できる金額を決めることをおすすめします。合同会社の設立を自分で進める人ほど、こうした専門的な判断が必要な場面では、無理に一人で抱え込まず、必要な部分だけ専門家の力を借りるという姿勢が大切だと感じています。

出典:国税庁:定期給与の額を改定した場合の損金不算入額(定期同額給与)
まとめ:議事録は当日のうちに、相談は早い段階で
合同会社の役員報酬決定にあたっては、決定した当日のうちに議事録を作成すること、そして税理士への相談は資本金額や決算月の検討とあわせて早い段階で行うことが、私たちの経験から得た教訓です。議事録の形式や金額の妥当性についても、税理士に確認しながら進めることで、納得感のある決定ができました。
前回の記事で紹介した金額を決める視点・期限と、この記事で紹介した議事録の書き方・相談内容をあわせて確認することで、合同会社の役員報酬決定をより具体的に進められるはずです。
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この記事が、合同会社の役員報酬を自分で確定させようとしているあなたの参考になれば幸いです。

出典:国税庁:定期給与の額を改定した場合の損金不算入額(定期同額給与)
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