合同会社設立時にドコモSMTBネット銀行の法人口座の審査に落ちた理由とは?

法人成りではなく、いきなり会社設立から始めた
まず前提を書いておきます。私は、個人事業主やフリーランスとして事業を続けてきて、売上が育ったから法人にした、という経緯ではありません。事業を始めるところから法人でやると決めて、いきなり合同会社の設立から入りました。
この違いが、あとになって効いてきます。法人成りの場合、個人としての事業の記録が残っています。取引先からの入金が続いている口座の明細も、確定申告の控えもあります。ところが、いきなり法人から始めると、その手の材料が何ひとつありません。
設立の手続きそのものは、自分で進めて問題なく終わりました。定款を作り、登記を申請し、会社は成立しています。税務署への届出も済ませ、インボイスの登録もしました。書類の上では、会社として動ける状態が整っているように見えました。
その状態で法人口座の開設に進んで、初めて壁にぶつかります。会社が存在することと、金融機関が口座を開いてくれることは、別の話でした。設立を自分でやり切った達成感があったぶん、ここでの手応えのなさは予想外でした。
合同会社の設立を自分で進めようとしている人の中には、私と同じように事業実績のない状態から入る人がいるはずです。その場合、この記事に書くことは他人事ではないと思います。
設立を検討している段階で読んだ情報の多くは、法人成りを前提にしていたように思います。個人事業がある程度の規模になったら法人にする、という筋書きです。その筋書きに乗っていない場合、書かれていることの前提が自分に当てはまらない箇所が出てきます。
この点は、合同会社を選んだかどうかとは関係ありません。株式会社でも同じ壁があるはずです。ただ、合同会社は設立の費用も手間も抑えられるぶん、実績がない段階でも法人から始めやすい。始めやすいからこそ、この壁に当たる人が相対的に多いのではないかと考えています。


ネット銀行に申し込んだものの、法人口座開設に至らず…
最初に申し込んだのは、当時の住信SBIネット銀行でした。
法人口座は他にも、三井住友銀行のTrunkやpaypay銀行、GMOあおぞらネット銀行などがありましたが、特に違いも厳密には調べてなく、個人で使用している銀行口座が当時の住信SBIネット銀行だったため、使い勝手の面でチョイスしました。
※なお、この銀行は2026年8月3日に商号が変更され、現在はドコモSMTBネット銀行という名称になっています。私が申し込んだのは商号変更の前です。
申し込みそのものは難しくありませんでした。会社の情報を入力し、必要な書類を送信する。設立したばかりの会社なので、出せるのは登記事項証明書と定款が中心です。
数日後結果が届き、結論としては開設に至りませんでした。
理由が細かく示されるわけではないので、こちらとしては何が足りなかったのかが分かりません。会社の設立手続きに不備があったのだろうか、と一瞬考えましたが、登記は完了していますし、税務署への届出も済んでいます。
この「理由が分からない」という状態が、いちばんこたえました。書類の不備なら直せばいいのですが、何を直せばよいのかが分からない。合同会社の設立を自分でやり切ったあとに、自分では動かしようのない壁が出てきた形です。
そこで、想像で対策を考えるのをやめて、直接聞いてみることにしました。
このとき、別の銀行に片っ端から申し込むという手も考えました。ただ、条件が分からないまま数を打っても、同じ理由で落ちるだけの可能性があります。落ちた回数が増えること自体が何かに影響するのではないかという不安もあり、まず理由を知るほうを選びました。

出典:ドコモSMTBネット銀行:ドコモSMTBネット銀行への社名変更について
おすすめ:法人口座はどのような条件で開設できるかをカスタマーサポートで電話で確認
ネットの情報を調べても、的を得た回答を得られなかったので…自分でカスタマーサポートに問い合わせて電話をしました。
ここからの情報はおそらく、どこにも載っていないオリジナル情報だと思うので、当時の自分のように会社設立時に法人口座の開設でつまづいてる方にとっては、自分で言うのものなんですが大変有益情報だと思います。
言われたのは「実際に売上が立っている口座の入出金明細などがあれば作れます」という趣旨の説明でした。
つまり、事業が動いていることを示す記録があるかどうかが見られている、ということになります。
この一言で、状況がはっきりしました。私に足りなかったのは会社としての正しさではなく、事業が動いている証拠のほうです。個人事業主やフリーランスで取引先からの入金実績がある人なら、その明細を出せば基本通るとのこと。
しかし、法人成りではなく、事業を始める前の段階で法人口座を開設しようとしていたので、それを提出することはできません。
ここで断っておきますが、これは私が電話で聞いた内容であって、公表されている審査基準ではありません。
審査の基準は公開されていませんし、対応も時期によって変わりえます。
あくまで、私が問い合わせたときにそう説明された、という記録として読んでください。
それでも、聞いてよかったと思っています。落ちた原因が構造的なものだと分かれば、同じ銀行に何度も出し直しても仕方がないと判断できます。次にどこを当たるかを考えるほうへ、頭を切り替えられました。
電話をかけるとき、聞き方は工夫しました。落ちた理由を教えてほしい、と聞いても答えは返ってこないだろうと考えて、これから申し込む人が何を用意すればよいのかという形で尋ねています。実際、この聞き方だと具体的な材料の名前が返ってきました。
合同会社の設立を自分で進めていると、窓口に聞くという場面が何度も出てきます。法務局でも税務署でもそうでした。聞き方を変えると返ってくる情報が変わる、というのはこの過程で身についたことのひとつです。


出典:GMOあおぞらネット銀行:法人口座開設をご検討の方のよくあるご質問
4【超やばい】法人口座がないとB2Bの企業取引が始まらない
ここからが本当に困ったところです。私の事業はマーケティング支援のため企業を相手にするB2Bでした。企業と取引する場合、代金の受け取り先として法人名義の口座を求められます。
代表者個人の口座でお願いします、という話は通りにくい(と言うよりもほぼ無理です)。
つまり、こういう状態になります。法人口座を開くには事業の実績がいる。しかし事業の実績を作るには取引が必要で、その取引を始めるには法人口座がいる。無理じゃね?笑
鶏が先か卵が先か、という話をこんな形で自分の問題として体験するとは思っていませんでした。。。
会社設立してよくある問題として、インボイスに登録してないから取引できない(したくない)と言われることはあります。そのため、インボイスの登録は事前に済ませていたものの、そもそも受け取る手段の法人口座がなければ意味がありません…。
準備した項目のうち、いちばん外側にある「口座」が抜けているだけで、全体が動かなくなります。
この時期がいちばん精神的にきつかったというのが正直なところです。合同会社の設立を自分でやると決めたときに想定していた困難は、書類や手続きの難しさでした。実際にきつかったのは、手続きが終わったあとに来たこちらでした。
書類の作成は、時間をかければ必ず終わります。分からないことがあっても、調べれば答えがありますし、窓口で聞けば教えてもらえます。ところが口座の審査は、こちらが努力しても状態が変わりません。自分で動かせる問題と、そうでない問題の違いをはっきり感じました。


実績を作りたくても、作る手段がない
個人事業として先に始めて実績を作ってから法人にする、という順番であればこの問題は起きません。ただ、それは会社を作ったあとに戻れる話ではありません。
※また、フリーランスや個人事業主でマーケティング支援のBtoBの取引も結局は難しいです。
代表者個人の口座で一時的に受け取るという案も浮かびましたが、会社の売上を個人の口座で受けることになるので、あとの処理が複雑になるのと、取引先の側から見ても、法人と取引しているのに個人口座に振り込むという形は説明がつきにくいです。
結局のところ、設立の前にこの順番を考えておくべきだったということになります。私は「会社を作る」ことを終点として準備していて、その先に口座の審査という関門があることを見込んでいませんでした。
設立の手続きに関する情報は、書籍にもネットにも豊富にあります。しかし、設立が終わったあとに口座が開かないという事態について、事前に強く警告している情報はありませんでした。
いま設立を検討している人に伝えたいのは、口座が開くかどうかを設立の前に確認しておくという視点です。申し込みは設立後にしかできませんが、何が必要になるのかは事前に調べられますし、電話で聞くこともできます。私はそれを設立後にやりました。
もし順番を戻せるなら、設立の準備をしている時期に複数の金融機関へ問い合わせて、自分の条件で開設できそうな先を1つ見つけておいたと思います。設立してから探し始めると、時間の余裕がない状態で探すことになります。

では実績がない会社設立したばかりの合同会社はどうするべきか?
結論から申しますと、GMOあおぞらネット銀行がおすすめです。
自分は、合同会社を設立した際に3つ法人口座を申し込み、2つ審査が通りました。
- ドコモSMTBネット銀行
→取引の履歴がないため審査通らず - GMOあおぞらネット銀行
→企業取引の証拠となる契約書を提出することで審査が通る!!! - 三井住友銀行(Trunk)
→30分の面談を通じて審査が通る
GMOあおぞらネット銀行は、まだ入金の履歴がなくても、取引先が見つかり契約書さえ結べればそれを元に、開設を進めてくれたので本当にありがたかったです。
合同会社設立直後に法人口座の開設がうまくいかず困っていた私が、GMOあおぞらネット銀行で法人口座が開けることができた体験記をぜひ読んでいただければと思います。
2期目、決算を終えてから申請したら即日で開設できた
ただドコモ銀行の話には続きがあり、この銀行の口座は最終的に開設できました。ただし設立の直後ではなく、1期目の決算を終えた2期目に入ってからです。
そのときの申請は、拍子抜けするほど早く済みました。ほとんど待つこともなく開設できています。落ちたときと同じ会社、同じ代表社員、同じ事業内容で、申請書の中身も一言一句変えていません。
違っていたのは、決算を1回終えていたことだけでした。
この結果は、電話で聞いた説明と辻褄が合います。見られているのが事業が動いている記録であるなら、決算を1期終えた会社にはそれがあります。逆に言えば、設立直後の私に足りなかったのは時間だけだった、ということになります。
同じ会社でも、審査を受ける時期によって結果が変わる。この事実は、落ちた直後に知りたかったことでした。当時は「この会社には何か問題があると判断されたのだろうか」と受け取っていましたが、そうではなかったわけです。
ですから、設立直後に落ちたとしても、その銀行を諦める必要はないと考えています。実績ができてから改めて申し込むという選択肢が残ります。問題は、その実績ができるまでの期間をどうしのぐかのほうです。


限界:審査基準は公開されていないし、これは1社の記録でしかない
ここまで書いてきたことは、私の会社1社に起きたことです。審査の基準は公開されていないので、同じ条件なら同じ結果になるとは言えません。業種、事業の内容、提出した書類の中身によっても変わるはずです。
また、電話で説明された内容も、その時点での案内です。金融機関の方針は変わりますし、この銀行は2026年8月に商号が変わり、経営の体制も変わっています。今の運用が当時と同じである保証はありません。
ですから、この記事を「この銀行は設立直後だと通らない」という一般化として読まないでください。私が伝えたいのは、通らなかったときに何が起きて、何を確認して、どう抜けたかという過程のほうです。
もうひとつ言えるのは、分からないときは直接聞くという手が有効だったということです。審査の結果は変えられませんが、条件を知ることはできました。それが分かれば、次の一手を選べます。

出典:NTTドコモ:住信SBIネット銀行の商号の「ドコモSMTBネット銀行」への変更、資本再編および各社間における協業施策の開始について
まとめ:落ちたのは会社のせいではなく、材料がなかっただけ
個人事業からの法人成りではなく、いきなり合同会社の設立から始めた場合、法人口座の開設で止まる可能性があります。私は当時の住信SBIネット銀行、現在のドコモSMTBネット銀行に設立直後に申し込んで、開設に至りませんでした。
カスタマーサポートに電話して確認したところ、実際に売上が立っている口座の入出金明細などがあれば作れる、という趣旨の説明を受けました。これは公表された審査基準ではなく、私が問い合わせたときの案内です。ただ、これで足りないものがはっきりしました。会社としての正しさではなく、事業が動いている記録のほうでした。
私の事業はB2Bだったので、ここで循環に入ります。口座を開くには実績がいる。実績を作るには取引がいる。取引を始めるには法人口座がいる。設立の手続きは全部自分でやり切ったのに、その次で足が止まりました。この時期がいちばんきつかったというのが正直なところです。
最終的には、1期目の決算を終えた2期目に申請して、すぐに開設できました。会社も代表社員も事業内容も同じで、違いは決算を1回終えたことだけです。つまり足りなかったのは時間でした。設立直後に落ちても、その銀行を諦める必要はありません。ただし、実績ができるまでの期間をどうしのぐかという問題は残ります。私がその期間をどう抜けたかは、同じカテゴリーの別の記事に書いています。
最後に伝えたいこととしては、自分は会社の代表として起業するなら、合同会社の設立を一人で自分でやって理解したいと思って始めました。
時間をかけて確かに、できるようになりましたが、はっきりと言えるのは時間の無駄だから、プロに任せた方が良かったと言うことです。
仕訳や年末調整などは自分でできたものの、会社設立後のちょうど1年後の最後の決算は一人でできず断念しました。厳密にはできたんですが、流石に税理士のチェックを通さずに提出して納税額が足りませんでしたと言ったリスクが大きすぎると思い断念した背景です。
その時に思ったのが、確かに経験としてはやって良かったことは一定数あるものの、正直に言うと売上に直結しない動きを社長や代表社員がやることは何も生まれないということ。その時間を使って売上や利益などプラスにつながる活動に時間をかけた方が非常に有意義だったなと経験したからこそわかる後悔と言うほどまではいかないものの反省はありました。
そのため自分は一人で合同会社の設立を行った経験を踏まえてプロに任せると言うのを推奨します。
設立の前後をまとめて相談したい人向けに、会計事務所SoVaの「士業伴走プラン」は自分もお世話になったので本当におすすめすることができます。
設立サポート手数料は0円ですが、設立後の顧問契約(月1.5万円〜)が前提となる仕組みなので、最初の設立時のお金のハードルはクリアできますし、どうせ税理士など顧問契約でお金を払うことにいずれはなるので、変に自分で我流で無駄な時間を割くよりはプロの方に依頼するのが本当に良いと考えます。
合同会社の設立をするなら会計事務所SoVaの「士業伴走プラン」がおすすめです!

出典:GMOあおぞらネット銀行:法人銀行口座開設までの流れ〜必要書類など〜
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