公務員が「業務執行社員」ではなく「出資者」としてのみ関わる場合を調べた記録

国家公務員法の兼業制限は「役員」への就任が対象
以前の記事で紹介したとおり、国家公務員法の兼業制限は「営利企業の役員等」への就任を対象としているという情報を確認しました。単に株式や持分を保有するだけの出資者(役員に就任しない立場)は、この条文が直接想定する対象ではない可能性があるという理解です。


合同会社では「出資者=業務執行権を持つ社員」が原則
ただし、合同会社は株式会社と異なり、出資した社員が原則として業務執行権を持つという構造になっているという情報を確認しました。定款で業務執行社員を限定しない限り、出資者は自動的に業務執行社員になるため、株式会社の「株主」のような、経営に関与しない純粋な出資者にはなりにくいという合同会社特有の論点があると理解しています。
この構造上の違いから、公務員が合同会社に出資のみで関わりたい場合、定款で自分を業務執行社員から明確に外す記載をしておく必要があると考えられます。


業務執行社員でなくても社員としての責任は残る
業務執行社員から外れても、合同会社の「社員」であること自体は変わらず、会社の債務について一定の責任を負う立場であることに変わりはないという情報も確認しました。株式会社の株主のように出資額の範囲で責任が限定される点は共通していますが、経営への関与の度合いという意味では、合同会社の社員という立場自体が特殊だと理解しています。

4地方公務員法でも同様の論点がある
地方公務員法の兼業制限についても、国家公務員法と同様に「役員」への就任が対象になっているという情報を確認しました。ただし、条文の構成や自治体ごとの運用が異なる可能性があるため、この点も個別に確認が必要な領域だと考えられます。


出典:e-Gov法令検索
つまずき:出資者=業務執行社員という前提を見落としていた
私たちは以前の記事を書いた際、公務員が「役員に就任しなければ大丈夫」という単純な整理をしていましたが、この記事を書くために調べ直したところ、合同会社では出資者が原則業務執行権を持つという構造上の特徴を見落としていたことに気づきました。株式会社の常識をそのまま当てはめてはいけない点だと反省しています。

限界:最終的な該当判断は所属組織にしかできない
この記事で紹介したのは制度上の一般的な論点であり、出資のみであれば実際に兼業制限の対象外になるかどうかの最終判断は、私たちにはできません。公務員として合同会社に出資者として関わることを検討する場合は、必ず所属組織の担当部門に個別に確認することをおすすめします。

まとめ:出資者になるには定款上の手当てが重要
公務員が合同会社に出資者としてのみ関わりたい場合、業務執行社員への就任が兼業制限の対象になるという条文の建前は参考になりますが、合同会社では出資者が原則業務執行権を持つ構造のため、定款で自分を業務執行社員から明確に外しておく手当てが重要だと理解しました。
前回・前々回の記事で紹介した兼業制限の全体像と該当条文、この記事で紹介した出資者としての関わり方をあわせて確認することで、より正確な理解に近づけるはずです。
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この記事が、出資者としての関わり方を検討している公務員のあなたの参考になれば幸いです。

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