freee会社設立で合同会社を自分で作ってみて感じたデメリット|「無料」の中身を確認した記録

freee会社設立とは何か。「無料」の範囲を確認する
freee会社設立は、会社設立に必要な書類を画面の質問に答える形式で自動作成できるサービスです。合同会社にも対応しており、自分で定款や登記申請書を一から作る手間を減らせるのが特徴です。
freee公式サイトによれば、freee会社設立というツール自体の利用料金は0円です。ここでいう無料は、書類作成のためのシステムを使えることを指していて、会社の設立そのものにかかる費用が全部無料になるという意味ではありません。
自分でfreee会社設立を使い始めたとき、私たちも「無料」という言葉に少し期待しすぎていた面があります。実際に使ってみると、無料の範囲と有料になる範囲がはっきり分かれていることに気づきました。次の章から、その境目を具体的に紹介していきます。
合同会社の設立を自分で進める人にとって、freee会社設立は選択肢の一つとして十分検討する価値があります。ただし、無料という言葉だけで判断すると、後から想定外の費用に気づくことになりかねません。

freeeで合同会社の書類を自分で作る手順
私たちが実際にfreee会社設立を使った手順は、大きく分けて4つでした。まず基本情報(商号・事業目的・本店所在地・資本金の額など)を画面の質問に沿って入力し、次に定款の内容を確認し、電子定款にするか紙にするかを選び、最後に登記申請書などの書類一式を出力する、という流れです。
合同会社に特有の入力項目として、代表社員や業務執行社員をどう定めるかという画面がありました。持分会社である合同会社では、株式会社の取締役に相当する立場を代表社員・業務執行社員と呼ぶため、freeeの画面上でもこの呼称に沿った入力を自分で行うことになります。
入力自体は、質問に答えていく形式なので迷うことは少なかったのですが、合同会社ならではの用語に慣れていないと、どの項目が自分の会社に当てはまるのか一瞬迷う場面もありました。
書類が出力された後は、内容を自分でもう一度確認し、法務局への登記申請の準備に進みます。freeeが書類の型を作ってくれても、最終的な提出と内容の責任は自分にある、という感覚は持っておいたほうがよいと感じました。
- 基本情報の入力(商号・事業目的・本店所在地・資本金の額)
- 代表社員・業務執行社員の入力
- 定款の内容確認(紙/電子の選択)
- 登記申請書など必要書類の出力


freeeを使っても発生する法定費用(登録免許税6万円など)
freee会社設立で書類を無料で作れても、合同会社の設立そのものにかかる法定費用は別途発生します。代表的なのが登録免許税で、合同会社の場合は資本金の額の1,000分の7、それが6万円に満たないときは一律6万円と定められています。
これは合同会社に固有の金額で、株式会社の設立登記にかかる登録免許税が最低15万円であるのに対し、合同会社は最低6万円と、もともと低く設定されています。freeeを使うかどうかにかかわらず、この登録免許税は法務局への登記申請で必ず必要になる費用です。
私たちがfreee会社設立を自分で使ったときも、この登録免許税6万円は当然ながら別途自分で用意しました。「freeeで会社設立は無料」という紹介文だけを見て、法定費用まで無料になると誤解しないよう注意が必要な部分です。
紙の定款を選んだ場合は、収入印紙代4万円もここに加わります。電子定款を選べばこの4万円は不要になりますが、その電子定款自体の扱いについては、次の章で触れるとおり、自分たちが感じたデメリットの一つでした。


つまずいた点:電子定款の代行が「完全無料」ではなかった
自分でfreee会社設立を使う中で、一番戸惑ったのが電子定款まわりの費用でした。freee公式サイトの説明によれば、電子定款の代行には行政書士との委任契約の締結が必要で、通常は別途費用がかかります。freee会計の年間契約をしている場合に限り、freeeがそのうち5,000円分を負担する、という条件つきの扱いになっています。
私たちは最初、電子定款も含めて全部無料になると思い込んでいたため、この条件を知ったときは正直「思っていたのと違う」と感じました。本やネットの紹介記事の中にも、この条件まで詳しく書かれていないものがあり、自分で公式サイトの説明を読み直して初めて正確な仕組みを理解しました。
freee会計の年間契約をしていない場合や、負担される5,000円を超える部分については、自分で追加費用を負担することになります。合同会社の設立を自分で進める中でfreee会社設立を検討している人は、この条件を事前に確認しておくことを強くおすすめします。
結果的に私たちは、電子定款の代行をfreee経由で依頼せず、前の記事でも紹介した方法で自分たちの手で電子署名を行うことにしました。費用を抑える方法は一つではないと知っておくと、選択の幅が広がると感じています。

つまずいた点:合同会社ならではの項目で案内が薄いと感じた部分
freee会社設立を自分で使っていて、もう一つ感じたデメリットは、合同会社に固有の項目についての案内が、株式会社に比べるとやや簡潔だと感じた点です。代表社員・業務執行社員の決め方や、出資と経営が分離しない合同会社ならではの構造についての説明は、画面上の補足だけでは十分に理解しきれない場面がありました。
株式会社であれば取締役の任期という考え方がありますが、合同会社の社員にはそもそも任期の定めがありません。この違いを自分で事前に理解していなかったため、freeeの入力画面で一瞬「これは合っているのか」と迷った経験があります。
合同会社は決算公告の義務もない会社形態です。株式会社向けの一般的な会社設立の解説をそのまま参考にすると、合同会社には不要な手続きの情報まで紛れ込んでしまうことがあり、自分がどちらの会社形態向けの情報を読んでいるのか、常に意識する必要がありました。
freee会社設立というツールそのものは合同会社にきちんと対応していますが、ツールの外側にある「なぜそうなっているのか」という制度の理解は、自分で別途補う必要があると感じています。

役員報酬の設定はfreeeが決めてくれない判断
freee会社設立は書類作成を助けてくれますが、設立後に必要になる判断まではツールが代わりに決めてくれるわけではありません。その代表例が役員報酬の設定です。
国税庁の案内によれば、役員に対して毎月同額を支給する定期同額給与として損金に算入するためには、原則として事業年度開始の日から3か月以内に金額を決定する必要があります。この期限を過ぎて金額を変更すると、変更した部分が損金として認められなくなる可能性があります。
合同会社の設立を自分で進めていると、freeeでの書類作成が終わった時点で一区切りついたように感じてしまいがちですが、役員報酬の額をいくらにするかは、freeeの外側にある税務上の判断です。私たちも、この3か月という期限を知らずに後回しにしていたら危なかったと振り返っています。
役員報酬の額は、会社の利益予測や社会保険料の負担ともかかわってくるため、自分だけで判断しきれない場合は税理士に相談することも検討したい部分です。

出典:国税庁:定期給与の額を改定した場合の損金不算入額(定期同額給与)
社会保険への加入義務はツールの外にある手続き
もう一つ、freee会社設立のようなツールだけでは完結しないのが、社会保険への加入手続きです。合同会社を含む法人の事業所は、健康保険法・厚生年金保険法上の強制適用事業所にあたり、代表社員一人だけの会社であっても、原則として社会保険への加入が義務づけられています。
日本年金機構の案内によれば、適用事業所となった場合は、新規適用の届出などの手続きが必要です。freee会社設立が作ってくれるのはあくまで設立時の書類までで、設立後のこうした届出は自分で別途進める必要があります。
私たちも、freeeでの書類作成が終わった安心感から、社会保険の手続きの優先順位を下げてしまいそうになった時期がありました。合同会社の設立を自分で進める場合、設立登記が完了したらすぐに次の手続きに移る意識を持っておくことをおすすめします。
この社会保険への加入義務は、会社の規模や役員報酬の有無にかかわらず生じる制度上の話であり、freeeというツールを使ったかどうかとは関係のない、法人であることそのものに紐づく判断材料です。

まとめ:freeeは便利だが、判断はやはり自分か専門家に残る
freee会社設立は、合同会社の書類作成を自分で進めるうえで確かに便利なツールです。無料で使える範囲が大きく、代表社員・業務執行社員といった合同会社特有の項目にも対応しています。
一方で、電子定款の代行が条件つきの無料だった点や、役員報酬の設定・社会保険の加入義務のように、ツールの外側で自分たちが判断し、動かなければならない部分が想像より多いと感じたのも正直なところです。「無料」という言葉だけで期待値を決めてしまうと、後から見え方が変わってくる可能性があります。
当サイトでは、こうした設立後の判断に不安がある人向けに、会計事務所SoVaの「士業伴走プラン」を紹介しています。設立サポート手数料が0円になるのは、設立後の顧問契約(月1.5万円〜)を合わせて依頼することが前提で、遷移先のページには「自分でやるより最大14.5万円もお得」という比較も示されています。この数字の出典は遷移先のサービスページであり、顧問契約が条件であることとあわせて、最新の料金・条件は必ず公式ページでご確認ください。
この記事が、freee会社設立を使って合同会社の設立を自分で進めようとしている人にとって、期待値を整える材料になれば幸いです。ツールに任せられる部分と、自分たちで判断すべき部分を分けて考えられれば、freeeは十分に頼れる道具になると感じています。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください
freee会社設立を使った設立方法とメリット・デメリットをまとめた記事。
freee会社設立のリスクや自分で設立準備をする場合の注意点を解説。
freee会社設立の無料の範囲と別途かかる法定費用を税理士が整理した記事。
合同会社の電子定款の作り方をマニュアル形式でまとめた解説記事。
電子定款を自分で作成する流れと合同会社での注意点を解説。
電子定款の作成から電子署名までの流れを弥生が解説。
電子定款の作成手順を5ステップに分けて解説する税理士法人の記事。
freeeを使った会社設立のメリット・デメリットと費用を税理士法人が解説。
自分ひとりで手続きする方法や必要書類・費用をまとめたfreeeの解説記事。
freee会社設立サービスによる合同会社設立の流れの案内ページ。
freeeが提供する会社設立オンラインサービスのトップページ。
自分で登記する際の登録免許税や資本金の相場を紹介している記事。
株式会社と合同会社、設立前後のコストを比較している記事。
電子定款を使った場合の費用目安と必要書類を解説しているブログ。
実際にfreee会社設立を使って合同会社を作った人の体験記。
準備から設立後の手続きまでを税理士自身がまとめたブログ記事。
定款変更まで含めて電子定款の記載事項を解説しているVSグループの記事。
電子定款サポートを行う行政書士事務所による、合同会社と株式会社の電子定款の違いの解説。
定款の記載事項や株式会社との違いをfreeeが解説している記事。
自分で手続きする方法や必要書類、期間を紹介している弥生の記事。
※ 掲載順は評価や優劣を示すものではありません。検索結果に表示された順・見つかった順に並べています。
この記事は、合同会社の設立を自分で進める人の役に立ちましたか?