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電子定款 合同会社

合同会社の電子定款を自分で作った話|印紙代4万円を浮かせるための実際の手順

この記事は、合同会社の設立に向けて電子定款を自分で作ろうとしていて、紙の定款との違いや、印紙代4万円が本当に不要になるのか、電子署名の準備が自分にできるのか不安になっている人に向けて書いています。合同会社commit編集部が2025年4月に実際に合同会社を設立した際、電子定款を自分で作成した過程をもとにまとめました。本によって電子署名の手順の説明が微妙に違い、どれを信じればいいのか迷った経験がある人にも読んでもらえたらと思います。

電子定款とは何か。紙の定款との違いと印紙代4万円の話

電子定款とは、紙ではなくPDFなどの電子データとして作成する定款のことです。合同会社の設立でも、定款そのものは必ず作成しなければなりませんが、これを紙にするか電子データにするかは自分で選べます。

紙の定款には、収入印紙4万円を貼る必要があります。一方で電子定款には印紙税がかからず、この4万円がまるごと不要になります。合同会社の設立にかかる法定費用を自分で少しでも抑えたい人にとって、この差は小さくありません。

電子定款にするためには、作成した定款のPDFにマイナンバーカードなどを使った電子署名を付ける必要があります。紙の定款のように印鑑を押すのではなく、電子的な仕組みで本人性を証明する、という理解で最初は十分です。

私たちが合同会社を自分で設立したときも、この印紙代4万円をどう扱うかは最初に検討したポイントでした。電子署名の環境を整える手間はありますが、合同会社の設立を自分で進めるなら電子定款を検討しない手はないというのが率直な感想です。

合同会社と株式会社の両方で電子定款は選べますが、後の章で触れるとおり、合同会社には株式会社にはない事情がもう一つ重なります。それが定款認証の要否です。

紙の定款と電子定款の費用差(目安)

合同会社は定款認証が不要。電子定款が特に有利になる理由

合同会社の設立では、株式会社と違って公証役場での定款認証が不要です。持分会社という会社形態に分類される合同会社は、出資者である社員どうしの合意だけで定款が効力を持つとされているためです。

株式会社の場合、電子定款にしても印紙代4万円は不要になりますが、公証役場での認証手数料は別途かかります。合同会社にはこの認証手数料そのものが発生しないため、電子定款による節約効果と定款認証が不要という合同会社固有の仕組みが重なり、自分で設立費用を抑えたい人には合同会社のほうが有利に働く場面が多いといえます。

私たちが合同会社を自分で設立する前に株式会社の設立費用も調べていたときは、この認証手数料の差に驚きました。合同会社の設立を検討する理由の一つに、この定款まわりの費用の軽さを挙げる人が多いのも納得できます。

ただし、認証という第三者チェックの機会がない分、電子定款であっても自分たちで内容の正確さを確認する責任は変わりません。次の章から、実際に自分で電子定款を作った手順を順番に紹介していきます。

合同会社は定款認証が不要
株式会社にはかかる認証手数料が、合同会社にはそもそも発生しません。

自分で電子定款を作るための事前準備

自分で電子定款を作るには、いくつかの準備が必要です。代表的なものは、マイナンバーカード、ICカードリーダー、そしてPDFに電子署名を付けるためのソフトです。

私たちの場合、代表社員になる予定の社員がすでにマイナンバーカードとICカードリーダーを持っていたため、追加の出費なく準備を進められました。持っていない場合は、カードリーダーの購入費用も含めて検討する必要があります。

電子署名を行うのは、定款に署名する社員本人です。合同会社では、業務執行社員の中から代表社員を定めることが多く、電子定款の作成でも誰が署名するのかを事前に社員間で確認しておくとスムーズです。

ソフトの準備については、法務省が提供する登記・供託オンライン申請システムの申請用総合ソフトを使う方法が一般的です。無料で利用できる点は、自分で設立費用を抑えたい人にとってありがたいポイントでした。

私たちが自分で電子定款を作成したときは、ソフトのインストールから使い方に慣れるまでにおおよそ半日ほどかかりました。初めて触るソフトなので、余裕を持って作業時間を確保しておくことをおすすめします。

自分で電子定款を作るための準備リスト

自分で電子定款を作る具体的な手順

私たちが実際に自分で電子定款を作った手順は、大きく分けて4つでした。まず定款の原案をWordなどの文書作成ソフトで作成し、次にPDF形式に変換し、そのPDFに電子署名を付け、最後に登記・供託オンライン申請システムを通じて法務局に提出する、という流れです。

定款の原案を作る段階は、紙の定款と作業内容はほとんど変わりません。合同会社の絶対的記載事項(事業の目的、商号、本店の所在地、社員の氏名や住所、出資の目的や価額など)を過不足なく書く点は共通しています。

PDFへの変換と電子署名の付与は、慣れないと戸惑う作業でした。ページのレイアウトが崩れていないか、署名の位置が正しいかを、私たちは何度か見直しながら進めました。

登記・供託オンライン申請システムを使った提出も、初めて使うシステムだったため、操作に慣れるまで多少時間がかかりました。ただし、一度手順を覚えてしまえば、次からは短時間で完了できる作業だという印象です。

自分で電子定款を作るまでの流れ
自分で電子定款を作る4つのステップ
原案作成・PDF化・電子署名・オンライン提出という順番で進めました。

5つまずいた点:電子署名でエラーが出た話

自分で電子定款を作る中で、一番つまずいたのは電子署名の段階でした。最初にPDFへ署名を試みたとき、署名用ソフトと使っていたPDF作成ソフトの相性が合わず、エラーが表示されて先に進めなくなりました。

原因を調べると、PDFを作成したソフトによっては、署名に必要な形式で保存されていないことがあるとわかりました。別のソフトで作り直し、指定された形式で保存し直すことで、ようやく署名を完了できました。

この経験から感じたのは、電子定款の作成手順は本によって説明の粒度がかなり違うということです。ある本には触れられていなかった注意点が、別の本には書かれていたりして、自分で複数の情報源を見比べる必要がありました。

合同会社の電子定款に関する情報は、株式会社に比べるとまとまった解説が少ないとも感じました。株式会社向けの説明をそのまま参考にできる部分も多いのですが、定款認証が不要という違いがある分、細部で読み替えが必要になる場面もありました。

電子署名でエラーが出てつまずいた
ソフトの相性が原因で、PDFを作り直すことになりました。
PDFの形式を見直して署名し直す
指定された形式で保存し直すことで、電子署名を完了できました。

つまずいた点:オンラインシステムの操作に戸惑った話

もう一つつまずいたのが、登記・供託オンライン申請システムの操作そのものでした。画面の項目が多く、どこに何を入力すればよいのか、自分で進めながら何度も迷いました。

合同会社の設立を自分で進める人向けに書かれた解説は増えてきていますが、システムの画面そのものが更新されると、本やサイトの説明と実際の画面が食い違うことがあります。私たちが作業したときも、参考にした本のスクリーンショットと実際の画面が少し違っていて、操作に迷った場面がありました。

不安になった際は、法務局のオンライン申請に関する案内ページを直接確認しながら進めました。第三者の解説だけに頼らず、一次情報にあたる習慣をつけておくと、自分で作業する場合の迷いを減らせると感じています。

結果的に、電子定款の提出自体は無事に完了しましたが、システムの操作に慣れるまでの時間を見込んでおかないと、自分で進めるスケジュールが後ろ倒しになりやすい部分だと思います。

オンラインシステムの操作に戸惑った
本の説明と実際の画面が食い違い、一次情報で確認しながら進めました。

電子定款と同時に決めておくべき判断:資本金の額と決算月

電子定款を自分で作る作業は手順さえ踏めば進められますが、その定款に書き込む内容の中には、手順ではなく判断が必要な項目もあります。代表的なのが、資本金の額と決算月です。

資本金の額は、消費税の免税事業者になれるかどうかに関わってきます。国税庁の案内によれば、その事業年度開始の日における資本金の額が1,000万円以上の新設法人は、設立1期目から消費税の課税事業者となり、免税の特例を受けられません。資本金を1,000万円未満に抑えるかどうかは、自分の事業計画や資金調達の方針とあわせて判断する必要がある領域です。

決算月についても、法律で決まった正解があるわけではありません。消費税の免税期間をできるだけ長く確保したいのか、繁忙期を避けたいのか、税理士への依頼のタイミングを考慮するのかなど、複数の要素を踏まえて自分たちで決める必要があります。

私たちの場合は、資本金の額を消費税の免税判定を意識して決め、決算月は事業の繁忙期を避ける形で選びました。それでも、この判断が本当に自分たちにとって最適だったのかは、正直なところ今も断定はできていません。本を読んでも、この種の判断には唯一の正解が書かれていないのだと実感した部分です。

資本金の額による消費税の扱い(目安)

まとめ:電子定款は自分で作れるが、判断が必要な部分は残る

合同会社の電子定款は、マイナンバーカードや専用ソフトなど一定の準備さえ整えれば、自分で作成することができます。株式会社と違って定款認証が不要な分、印紙代4万円と認証手数料の両方を節約できる可能性がある点は、合同会社ならではの大きなメリットです。

一方で、電子署名の操作やオンライン申請システムの使い方では、本によって説明が食い違う場面につまずくこともありました。合同会社に関する電子定款の情報は、株式会社向けに比べるとまだ十分に整理されていないと感じる部分も正直あります。

資本金の額や決算月のように、手順ではなく自分たちで判断しなければならない項目もあります。この部分に不安が残る場合は、無理に自分だけで抱え込まず、税理士や司法書士に一度相談してみるのも一つの方法です。自分で全部を進めるか、部分的に専門家を頼るかは、会社の状況と時間の余裕によって変わってきます。

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この記事が、合同会社の設立に向けて電子定款を自分で作ろうとしている人の、最初の一歩を後押しできればうれしいです。判断が必要な部分さえ意識しておけば、電子定款そのものは自分の力で十分に作成できる範囲だと感じています。

電子定款、自分で作るときのポイント
手順は自分で進められますが、資本金や決算月の判断は残ります。
電子定款は、合同会社の設立費用を自分で抑えたい人にとって、検討する価値の大きい選択肢です。ただし、資本金の額や決算月のように、電子定款の作成と同時に決めておくべき判断もあります。この記事が、合同会社の設立を自分で進めているあなたの電子定款づくりの助けになれば幸いです。

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